「怒り」って何も良いことないですよね。
もしある人が、いつも怒っている性格だとしたら、その人は一生、何を感じることになりますか?
「怒り」が生まれると「喜び」を失います。
ですから、その人はずっと不幸を感じることになるのです。
せっかく人間に生まれたのに、わずかな喜びもまったく感じない文句だらけの不幸な人生なのです。
例えば、文句だらけの人と一緒に、旅行や食事にでも行ってみてください。
その人はきっと、こちらまで苛立つほど文句ばかり言って、何ひとつも喜びを感じないはずです。
まわりから何ひとつも喜びを感じようとしないから、普通は楽しいはずのことをしていても、やっぱり不幸なのです。
そして、一緒に行く人まで楽しくなくなってしまうでしょう?
だから、そういう人はまわりの人にとっくは、この上ない迷惑です。
「怒るのは本能だ」と放っておくわけにはいかないのです。
「怒る人ほど頭が悪い」という真理
世の中で、怒る人ほど頭の悪い人はいません。
冗談ではありませんよ。私は真剣に言っているのです。
これは、客観的な事実、真理なのです。
怒る人は本当に恥ずかしいほど頭が悪いのです。
子供が何か悪いことをしても、なぜそうなったかきちんと把握していて、どう言えば改まるかという道筋が頭の中にできているときは、あまり怒らないものです。
がっかりもしないし、怒りもしないし、落ち着いていられます。
ということは、「智慧が働いているときは怒らない」ということです。
怒らないこと―役立つ初期仏教法話〈1〉 (サンガ新書) |
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