現在もっているものに満足しない者は、もちたいと思っているものを手に入れたとしても、同様に満足しないであろう。
タイトルの言葉はどこで読んだかは忘れてしまいましたが、手帳に書き写していた言葉です。
「確かにそうだ!」と思ってメモした言葉ですが、折に触れ、読み返しています。
小さい頃から貧乏で、欲しい物もなかなか買ってもらえなかった私ですが、
大きくなるにつれ、バイトしたりして好きな服を買ったり、テレビやビデオを買ったりできるようになりました。
でも、嬉しいのは最初だけで、だんだん飽きるというか、それがあることが当たり前になってしまい、
何の感謝もできなくなって、
もっとおしゃれな服が欲しい。
もっといい家具が欲しい。
もっといい暮らしがしたい。
と、どんどん上ばかり見るようになって、今あるものに感謝できなくなってしまっていたのです。
そのうちに、買ったけど着ない服や、買ったけど使わない化粧品や、とくに行きたくもないのに付き合いで行く飲み会や、よく分からない合コンなど、無駄使いばかりになってしまっていました。
手に入れるまでは、これがあれば私の生活は良くなるはず!と思って、服でも化粧品でも買うんですが、
手に入れても、特に変わった生活になるわけでもなく、いきなり良い生活になるわけでもないんですよね。
最初の出発点が、私はこのままでは駄目だ!変わらないと!と思っているから、何を手に入れても、満足することができないんです。
この、満足感がない状態は、はっきりいってつらいですよ。
何をしても、何を手に入れても、物足りない、まだまだ、もっともっと、と飢えた状態は幸せとは程遠い状態です。
どこかで私たちは、このままじゃいけないと気づいて、軌道修正しないといけない時が来るんだと思います。
私も、21歳の時に、原因不明の病気になり、仕事も出来ず、何も出来なくなったときに、軌道修正されたのだと思います。
今では、その時の辛い出来事は、当たり前の日々に感謝できなくなっていた自分に神様が与えてくれたプレゼントだと思っています。
ただ、朝目覚めることができたこと、普通に朝ごはんが食べられること、歩けること、話せること、家族がいてくれること、
ただ普通に生きていたら、気づくこともなかった幸せを感じることができたのです。
日々、感謝しつつ、自分に出来ることを精一杯やっていくこと。
これを続けることによって、人生は面白いように変化していくものなんですね。
私も、病気になって大変でしたが、働けなくても、家の掃除をしたり、自分に出来ることを続けていたら、結婚して永久就職できてしまいました。
あのときの何もかも失ってしまったことを思い出せば、どんなことでも耐えていけそうです。